スポンサーサイト

--.--.--.--.--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

たかが捨て寸、されど捨て寸

2011.09.07.Wed.19:31
靴を選ぶ際には、絶対はずせないチェックポイントがいくつかあります。
捨て寸は、そんなポイントのうちのひとつ。

靴を履いたとき、足趾(ゆび)の先にほんの少しだけある、足の入っていないスペース―—それが「捨て寸」です。
捨て寸が足りないと、靴の中で足が動くたびに爪先が激突し、陥入爪(=巻爪)や)槌趾(=ハンマートウ、足趾の関節が曲がったまま拘縮してしまうこと)になってしまう危険性があります。
また、捨て寸がないと靴の中で湿気を帯びた空気が滞留し、蒸れやすくなります。
通常はタコン(ヒール)が高くなるほど捨て寸は小さくなると言われますが、フィッティングに際しては、足の柔軟性、アーチの状態、足趾の形状、トラブルの有無等により、その足ごとにベストな捨て寸を見きわめる必要があります。

フラメンコシューズのように、一般の靴とは用途が異なる場合、捨て寸はとくに重要です。
例えば、軸足プランタ、プンタ、ラティゴ…などの所作は、ふつうの靴ではほとんど必要のないものですね。
しかし、両足プランタからのタコン連打、片足で連続プンタ、プランタの軸足で立ってラティゴ…といったパソは、フラメンコでは日常茶飯事。
こうした所作をストレスなく行うためには、足幅がしっかりフィットしていて、なおかつ捨て寸を考慮した適切な足長の靴でなくてはなりません。

実は、フィッティングルームにご来店されるお客さまの多くが、巻爪やハンマートウなどのトラブルを抱えておられます。
計測してみると、それまで履いておられた靴の足長が、明らかに小さすぎるケースが散見されます。
靴が小さすぎるため、つねに足趾をにぎっていて、関節からまったく力が抜けない状態なのです。
足趾をにぎったままゴルペやプランタをすれば、当然ながら過度のストレスがかかります。
拳を握ってテーブルを叩くのと、平手で叩くのと、どちらが手を傷めやすいかを考えてみれば明らかでしょう。
加えて、力んでガチガチに固まった足では緩急のコントロールがきかず、そこから生み出される音色は決して快いものではありません。
パルマを打つとき、関節をロックする人はいないでしょう。
足もまた音楽を奏でているわけですから、関節の自由がきかない靴はNGなのです。

足長の小さい靴をお選びになるお客さまは、概して骨格(とくに踵骨)が華奢で、幅の狭い靴を履いてもまだ緩く感じるという共通点があります。
なかには、土踏まずが沈下しているために、靴に足を入れる方向がまっすぐにならず、靴の横壁を踏んでしまったり履き口を足の骨(舟状骨など)が押し拡げてしまったりして、踵が抜けやすくなる傾向が見られる方もいらっしゃいます。
こうした根本的な原因を放置したまま、足長の小さすぎる靴を選ぶと、そのしわ寄せは前足部への圧迫やストレスとなって現れます。
これは、足の中でももっとも繊細でダメージを受けやすい足趾にとって、拷問のようなものです。

さらに悪いことに、この痛みを回避しようと身体が無意識に反応し、足裏・下肢・そして全身の荷重バランスが乱れてきます。
たかだか数ミリ程度の捨て寸ですが、全身に大きな影響を及ぼしているのです。

幅の緩い靴も、もちろん問題アリアリです。
靴が緩いと足が前に滑り、捨て寸にまで足が入り込んでしまったりします。
また踵が抜けやすいと、足趾が無意識に靴を持とうとして力み、やはり前足部に過度のストレスがかかります。
しかしそれらの解決策は、足長を小さくすることでは決してありません。
靴のどこがどのように緩いのか、その原因は何かを突き止め、原因別に適切な解決策を講じる必要があります。

靴を履いていて、爪が巻いてきたり足趾が変形してきたら、まずその靴はNGと考えてよいでしょう。
フラメンコシューズであろうと外履き用の靴であろうと、適切な捨て寸がしっかりと保たれる靴を選ぶことは、靴選びの基本中の基本。
お履きの靴が、足趾や爪をいじめていないか、一度しっかりとチェックしてみてくださいね。

セノビージャ・ハポン公式サイトはこちら
スポンサーサイト
コメント

管理者のみに表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。