スポンサーサイト

--.--.--.--.--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

セノビージャ・ハポンができるまで その③

2011.05.14.Sat.19:13
セノビージャの本社は、マドリッド郊外のコルメナールという街にあります。
マドリッド中心部から、バスまたはレンフェ(スペインの国鉄)で小一時間くらいのところです。

本社といっても、吹き抜けの建物の2フロアだけ。
一階が工房、二階が革置場・靴置場、そして革裁断機やミシン、パソコンデスクがあります。
階段の中ほどに、手作り感満載の小さなメザニン部があり、職人たちの休憩所になっています。
社長室も会議室もなく、ミゲルは一階と二階をつねに行ったり来たりしています。

英語を話せるのは、ミゲルとインボイス担当のクリスティーナの二人のみ。
しかもけっこうなSpanglishだったりするので、リスニングにはちょっとしたコツがいります。
nadjaもスペイン語はからっきしな上、英語もかなりのJapanglish。
それでも、熱意と電子辞書(←これは超重要、やっぱりスマホのアプリとは精度が違います)があれば、コミュニケーションは難しくない、とつくづく実感しました。

まずスタッフと顔合わせし、仕事の流れのレクチャーを受け、その後靴作り作業にも参加させてもらいました。
フラメンコシューズを作った経験もあるnadjaでしたが、そのメーカー独自の製法や企業秘密は教えてもらわなければわかりません。
工房のスタッフは、この道40年以上の工場長ボルテルを筆頭に、総勢6人+アシスト1人。
彼らは、ホントに惜しみなく、技術やノウハウを披露・伝授してくれました。
事前にセノビージャの靴を解体(!)し中身をすみずみまでチェックしていたnadjaは、各工程のディテールについて、ミゲルやボルテルを質問攻めに。
彼らはその都度、納得がいくまで丁寧に説明し、作業を見せてくれ、さらにその作業をnadjaにもやらせてくれたのです。

もっとも感動したことのひとつは、スタッフの人柄と会社全体の風通しのよさでした。
初対面で、どこの馬の骨ともわからないnadjaに対して、彼らは、客をもてなすというよりは、旧知の友人や家族のように迎えてくれました。
また考えてみると、これまでアルティスタ以外のスペイン人をほとんど知らなかったnadjaにとって、職人や会社員である彼らの日常に接するという機会は、とても貴重な経験でした。
単純な例ですが、スペイン人に遅刻魔が多いなどというのは、やはり一面的な見方だと実感します。
工房は午前8時に始まり夕方5時に終わりますが、工房では誰もが時計以上に時間通りの勤務をこなしています(nadjaは日本人離れした時間感覚の持ち主のため、けっこう焦りました汗)。

また、実はnadjaには、日本人の足をフィッティングしたりケアしたりした経験から、セノビージャの靴にも改善して欲しいと思うポイントがいくつかあります。
そのことをミゲルに伝えると、彼は本当にじっくりと話を聞いてくれました。
そして納得すると、すぐ動く。
「じゃあ、この木型に直接画を描いてみてよ」
「…こんな感じかなあ。ここをもっと長くして、こっちはこのくらい、ここから革を薄く漉いて…」
nadjaが画を描いた木型を手に、ミゲルは速攻ボルテルのもとへ。
「できる?」
「nadjaの意見なの? OK、じゃあやってみよう」
ボルテルは、これまたただちに革を手にとり、隣のセバスチャンと相談をはじめます。
セバスチャンは革を成形し、「こんな感じでどう?」
この間たったの30分足らず…速っ!

もっともっといい靴を作りたい、という想いをみんなが共有していて、それを可能にする風通しのよい社風がある、これは本当にステキなことだと思います。

日本での法人設立には、いくつか解決しなければならない懸案がありましたが、この人たちとならやっていける、とnadjaは確信しました。

(つづく)

foto : 釣り込みの工程。けっこうな力作業です。工房では、若手のホープ(?)フーゴが担当しています。職人は基本的に整理整頓の習慣を身につけているものですが、なかでもフーゴはかなりの整理魔。彼の作業台は、いつも完璧な秩序で整理整頓されていました。見習わなくっちゃ…

$Senovilla Japon(セノビージャ・ハポン)公式ブログ-Lasting
スポンサーサイト
コメント

管理者のみに表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。